献血血液等の研究開発等での有効利用について

献血いただいた血液には、有効期限切れや検査不合格などの理由で輸血や血液製剤の原料として使用できないものが発生します。
 これらの血液を研究開発等に有効利用することで、輸血や献血の有効性・安全性の向上、血液の検査法の向上のほかに、病気の診断や治療法の開発が促進され、国民の健康状態の改善などにも役立つ可能性があります。
 日本赤十字社および一般公募された研究機関等では、献血いただいた血液を有効利用しています。

令和7年度使用分における承認研究課題一覧 PDF

研究等で献血血液の使用を希望される方(申請者向け)

これまで、献血血液等の研究開発等への使用については、「献血血液等の研究開発等への使用に関する指針(平成24年8月1日付薬食発0801第2号)(平成29年8月一部改正)」(以下「指針」という。)に基づき実施していたところですが、「「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律第12条に規定する採血等の制限の考え方について」の一部改正について」(令和2年8月26日付薬生血発0826第3号厚生労働省医薬・生活衛生局血液対策課長通知)によって、同指針が廃止されたところです。
 日本赤十字社では献血者の善意により得られた血液の有効利用等を鑑み、引き続き献血血液の研究開発等への使用に関する公募を実施しております。血液の提供を希望される場合には、日本赤十字社へ申請ください。
 令和7年度使用分の申請につきましては、「令和7年度使用分の申請について」をご覧ください。なお、令和7年度使用分の申請については、公募期間(公募期間:令和6年11月8日~令和7年1月10日)にて受付しており、既に締め切らせていただいております。令和8年度使用分の申請受付につきましては、詳細が決まりましたらホームページにてお知らせいたします。

〇日本赤十字社における公募窓口・提供する血液に関するお問い合わせ
 日本赤十字社 血液事業本部 技術部 製造管理課
 〒105-0011 東京都港区芝公園1-2-1
 TEL:03-3437-7204(直通)
 Eメール:nissekikoubo@jrc.or.jp
 担当:献血血液公募担当

研究内容をご覧になりたい方(献血者向け)

献血血液を使用する研究について

輸血等に使用できない献血血液の一部は、「血液製剤の有効性・安全性の向上および検査法の向上を目的とした研究」または、「病気の診断・治療や国民の健康状態の改善を目的とした研究」に使用されます。これらの研究については、献血いただく方に対して、内容の公開が必要なことから、以下に公開しております。

管理番号 受付番号 献血者説明用課題名 研究内容
1 27J0003 血液中の細胞に抗酸菌を感染させる実験から抗酸菌症の発症の仕組みを解明する 説明文へ PDF
2 28J0064 抗HTLV-1ヒト免疫グロブリンによるHTLV-1の革新的感染予防モデルの開発とその有効性の検討 説明文へ PDF
3 29J0011 日本国内に移入される可能性のあるウイルスの高感度核酸検査法の開発 説明文へ PDF
4 29J0030 ヘパトカインを標的とした診断薬・治療薬の開発 説明文へ PDF
5 29J0051 血液中の免疫細胞を利用した、からだを守る仕組みの解明 説明文へ PDF
6 29J0056 痛風・高尿酸血症リスクに関連するABCG2遺伝子の解析:Jra抗原陰性者の解析による新規リスク変異の検討 説明文へ PDF
7 30J0004 関節リウマチにおける骨破壊を抑制する方法の検討 説明文へ PDF
8 30J0040 血液製剤の病原体不活化の研究とB型・C型肝炎ウイルスの培養系の開発 説明文へ PDF
9 30J0050 癌における血液由来細胞の解析 説明文へ PDF
10 31J0005 Medical gasによる血小板保存法の開発 説明文へ PDF
11 31J0016 血漿から濃縮した止血因子の有効な作製方法の確立 説明文へ PDF
12 31J0017 ドローンで血液を運ぶ研究 説明文へ PDF
13 31J0021 微振動が血流特性に与える影響についての研究 説明文へ PDF
14 31J0032 有効期限を超えた血小板製剤の新たな活用法の検討 説明文へ PDF
15 31J0035 若年のB型肝炎ウイルス陽性者においてワクチンが効きにくいB型肝炎ウイルスの存在を検討する研究 説明文へ PDF
16 31J0041 体外式膜型人工肺(ECMO)の使用が人体に与える影響の検討 説明文へ PDF
17 R020008 血液凝固反応を防止する技術の開発 説明文へ PDF
18 R030016 アレルギーに関係するTリンパ球の分化経路の解明 説明文へ PDF
19 R030028 医薬品を汚染する発熱性物質を血液で評価する方法の開発 説明文へ PDF
20 R030030 iPS細胞由来のHLAクラスI欠失巨核球細胞のストックおよび血小板産生に関する研究 説明文へ PDF
21 R030031 炎症におけるリンパ球機能の解析 説明文へ PDF
22 R030036 T細胞および制御性T細胞の解析研究 説明文へ PDF
23 R030047 ヒト樹状細胞前駆細胞の同定と新規培養方法の樹立 説明文へ PDF
24 R040023 微細な酸素の泡を含んだ透析液と血液をブレンドすることで血液を酸素化し呼吸を助ける方法の研究 説明文へ PDF
25 R040025 COVID-19における免疫研究 説明文へ PDF
26 R040026 麻酔薬の癌に対する免疫に及ぼす影響を探求します 説明文へ PDF
27 R040027 血小板製剤の長期間の保存を可能にするための研究 説明文へ PDF
28 R040036 病気の治療・予防・診断に有用な血中因子の探索 説明文へ PDF
29 R040041 血液から白血球のみを分離する手法の開発 説明文へ PDF
30 R040043 人の血液に含まれる薬毒物の正確な分析法の確立と品質管理 説明文へ PDF
31 R050013 結核やウイルスを攻撃する免疫細胞の役割を解明する 説明文へ PDF
32 R050015 ヒトパルボウイルスB19抗原検査試薬の性能評価 説明文へ PDF
33 R050016 E型肝炎ウイルス検査試薬の性能評価 説明文へ PDF
34 R050017 パルボウイルスB19検査試薬の性能評価 説明文へ PDF
35 R050019 ウイルス感染症の予防および治療における免疫細胞の働きの解明 説明文へ PDF
36 R050025 流行している梅毒の菌株についての解析 説明文へ PDF
37 R050026 マラリアワクチン研究開発準備のためのヒト血漿のボリビアリスザル細胞培養での有用性の検討 説明文へ PDF
38 R050032 医薬品の副作用を予測するための研究 説明文へ PDF
39 R050034 新規パルボウイルスワクチンの開発 説明文へ PDF
40 R050038 血液製剤の安全性を確保するための病原体不活化法の研究とそれに使用するためのパルボウイルスB19培養法の確立 説明文へ PDF
41 R050041 「白血球除去工程後のフィルター」に含まれる白血球分画のフィーダー細胞としての機能評価 説明文へ PDF
42 R050042 青年期と幼年期のヒトから得られる制御性T細胞を比較して細胞発生・増殖の原理を解明する 説明文へ PDF
43 R060001 生活習慣病の予防や早期発見に資する装置開発 説明文へ PDF
44 R060005 マラリア原虫の増殖機構の解明と抗マラリア薬の開発 説明文へ PDF
45 R060010 悪性リンパ腫における免疫回避に関する研究 説明文へ PDF
46 R060016 正しい血液の搬送方法の確立 説明文へ PDF
47 R060017 免疫細胞が働く時に細胞内ではどのような変化が起こるのか? 説明文へ PDF
48 R060019 ABO亜型検査に関する検討 説明文へ PDF
49 R060025 作製血小板の研究開発 説明文へ PDF
50 R060026 E型肝炎ウイルス検査試薬の開発 説明文へ PDF
51 R060028 既にある免疫を新しいワクチンの開発に応用するための研究 説明文へ PDF
52 R060029 難治性の小児がんである神経芽腫の治療の研究 説明文へ PDF
53 R060031 結核や肺MAC症の治療薬開発をめざして、「赤血球が存在すると抗酸菌が増える」メカニズムを解明する 説明文へ PDF
54 R060033 免疫細胞を用いたがんに対する細胞療法の開発 説明文へ PDF
55 R060035 血小板から抽出するエクソソームを用いた脳梗塞治療薬開発 説明文へ PDF
56 R060036 ヒト血液を利用して特有の糖鎖パターンを再現し、疾患診断に活用する 説明文へ PDF
57 R060037 自己免疫疾患の発症メカニズムに関する研究 説明文へ PDF
58 R060038 膠原病などの自己免疫疾患の発症機序の理解を目指した受容体の研究 説明文へ PDF
59 R060041 がんや免疫疾患の治療を目指した免疫細胞制御薬の開発 説明文へ PDF
60 R060046 ヒト赤血球・白血球を用いたヒトマラリアに対する免疫応答の解析 説明文へ PDF
61 R060048 免疫細胞マクロファージが死んだ細胞を体内から除去する時に起こす形質の変化に関する研究 説明文へ PDF
62 R060051 血漿を使った新しい胸水、腹水の検査方法の開発 説明文へ PDF
63 R060052 免疫にかかわる制御性T細胞を効率良く増やす技術を開発するための研究 説明文へ PDF
64 R060054 造血器悪性腫瘍の病態形成機構の解明 説明文へ PDF
65 R060056 赤血球を急速に輸血すると、どの程度壊れるかについての研究 説明文へ PDF
66 R060057 ヒト末梢血を用いた免疫応答の解析 説明文へ PDF
67 R060058 リスクの高い薬が適正に投与されていることを確認する血液センサの開発 説明文へ PDF
68 R060059 細胞膜で物質を輸送するタンパク質に着目した健康管理に役立つ指標の開発のための研究 説明文へ PDF
69 R060060 B型肝炎ウイルスの表面抗原測定用試薬の性能評価 説明文へ PDF
70 R060061 血液灌流によりヒトiPS臓器を作る 説明文へ PDF
71 R070001 さい帯血及び献血血液に含まれる造血幹細胞が脳梗塞部位に接着する能力の解析 説明文へ PDF
72 R070004 ニホンザルから得られたバルトネラ菌がヒトの赤血球に感染する可能性を検証するための研究 説明文へ PDF
73 R070006 ナチュラルキラーT 細胞による免疫療法の改良を目指した研究 説明文へ PDF
74 R070008 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症における多様なIgE抗体の検討 説明文へ PDF
75 R070009 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の血清診断法の検討 説明文へ PDF
76 R070012 ナチュラルキラー細胞を用いた血液がんの新しい治療法の開発 説明文へ PDF
77 R070018 赤血球製剤をプラスチックシリンジに分割・保存した際の影響に関する調査 説明文へ PDF
78 R070019 新規HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)抗体検査法における全血検体利用法の開発 説明文へ PDF
79 R070021 免疫細胞マクロファージを利用した、新たな、がん免疫療法の開発につながる研究 説明文へ PDF
80 R070022 血小板の機能と血中脂質成分の相互作用 説明文へ PDF
81 R070026 ヒト免疫担当細胞に及ぼす天然物由来化合物の影響の検討 説明文へ PDF
82 R070031 マラリア原虫の赤血球寄生メカニズムの解析 説明文へ PDF
83 R070032 免疫検査の偽陽性を抑制する新規試薬の評価 説明文へ PDF
84 R070034 血液を循環させる人工臓器の新規開発における評価方法の構築 説明文へ PDF
85 R070039 新鮮凍結血漿の最適な融解温度と保存温度に関する研究 説明文へ PDF
86 R070041 氷点下の低温時での輸血用血液の保管、輸送のための梱包および保温方法の確立 説明文へ PDF
87 R070043 血液が固まりにくい素材の開発 説明文へ PDF
88 R070045 ホルムアルデヒドの毒性解明のための研究 説明文へ PDF
89 R070047 廃棄される血液の再生医療への活用法の検討 説明文へ PDF
90 R070048 食品に含まれるタンパク質が消化管以外でも分解され組織に届く可能性に関する研究 説明文へ PDF
91 R070049 赤血球の酸素運搬の仕組みに関する研究 説明文へ PDF
92 R070052 自己免疫疾患の治療を目的とした医療機器の開発 説明文へ PDF
93 R070055 災害時や遠隔地などで即時使用可能な血小板の長期保存法の開発 説明文へ PDF
94 R070056 開発中の人工血管の評価 説明文へ PDF
95 R070057 遺伝性鎌状赤血球症に対する新規治療法の開発 説明文へ PDF
96 R070058 がんの早期診断に有用な血液中の特定物質についての新しい測定法の開発 説明文へ PDF
  • ※年度単位での公開のため、まだ実施されていない、または終了している場合があります。
  • ※研究内容に関するご質問等は、「研究内容の説明文」にある各研究機関にお問い合わせください。

献血者への同意の取得方法について

献血時に全ての献血者に対して、献血いただいた血液を研究開発等に有効利用する可能性があることについて、「献血の同意説明書」および「添付資料」を使用してご説明しております。

この内容に同意いただけない場合には、その血液を研究開発等へ使用しておりません。なお、「献血の同意説明書添付資料」(詳細はこちら PDF)については改訂を行う場合があります。

保管年限(11年)を過ぎた調査用血液の研究開発等での有効利用について

はじめに(平成17年度以降に献血した方へ)


 日本赤十字社では、輸血副作用・感染症などの調査のために献血していただいた血液の一部を11年間冷凍保管(保管検体)しています。保管期間を過ぎたものは廃棄しておりましたが、それらを研究に使用することで、①血液製剤の有効性・安全性の向上および検査法の向上のほかに、②病気の診断・治療法の開発が促進され国民の健康状態の改善などに役立つ可能性があります。 そのため、平成17年度以降に採血された保管検体を研究に使用することへのご理解をお願いしています。

対象となる研究について

 ①血液製剤の有効性・安全性の向上および検査法の向上を目的とした研究のほかに、②病気の診断・治療や国民の健康状態の改善(広く国民の公衆衛生の向上)を目的として行われる研究で、かつ保管検体を使用しないと実施が難しい研究が対象です。研究のために保管検体が外部研究機関などへ提供される際は、氏名や住所などの情報は切り離し、個人が特定できないようにします。 ②の研究は、①に比べて広範囲で多岐にわたるため、その対象となる研究課題を後に記載しました。

あなたの利益・不利益について

 研究に使用する保管検体は、上記のように、氏名や住所など個人を特定できる情報と切り離して使用するため、あなたに不利益はありません。また、個人的に受ける利益もありません。

研究使用の拒否について

 保管検体を研究に使用することは、ご自身の自由意思に基づきます。研究使用を拒否したからといってご自身の不利益になることはありません。 保管検体が研究に使用される前であれば研究使用の拒否が可能です。ただし、すでに廃棄または調査や研究に使用されている場合があります。
 保管検体の研究使用を希望しない場合は、下枠内をご確認のうえ、ご連絡をお願いします。

【対象となる血液】
平成17年10月1日から10月31日までに採血された保管検体。

【連絡に必要な情報】
研究使用を拒否するためには、ご自身の献血者コードと生年月日の両方が必要です。
※献血者コードは、献血カードおよび検査結果はがきに記載されている「○○-○○○○○○○○」の合計10桁の数字です。
献血カード、検査結果はがきがお手元にない場合は下記リンクからご確認が可能です。
献血者コードの確認はこちら

【連絡方法】
電子メールでのご連絡をお願いします。
標題は、「保管検体の研究使用についての連絡」とご明記ください。
本文には、ご自身の献血者コードと生年月日(西暦含め)のみをご記入ください。

【連絡先メールアドレス】
hokankentai@jrc.or.jp
※このアドレスは、保管検体の研究使用を拒否するための連絡専用です。なお、確認のために本アドレスからご連絡を差し上げる場合があります。

保管検体を使用する研究課題

令和7年度


「健常者、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症患者における自然IgE抗体、高/低親和性IgEおよびIgG4抗体の検討」
研究代表者:東海大学医学部医学科内科学系呼吸器内科学 教授 浅野浩一郎
研究期間:令和7年4月1日~令和8年3月31日
研究内容の説明文はこちら
「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症における特異的IgG抗体測定法の検討」
研究代表者:東海大学医学部医学科内科学系呼吸器内科学 教授 浅野浩一郎
研究期間:令和7年4月1日~令和8年3月31日
研究内容の説明文はこちら